最近入ってくる政府の税制改正の情報は
小手先で集めやすいところから集めようというものばかりで、
その情報が入る度に、この国の将来が心配になります。
法律の改正や制定には、国が向かうべき明確なビジョンが必要です。
予算が足りないから取れるところから取ろう
みたいな税制改正は、愚策としか言いようがありません。
法律にもいい法律もあれば悪い法律もあります。
今回はいい法律のお話を。
不動産を売却して利益を得た場合、税金がかかります。
個人の方の場合、譲渡所得として所得税が課せられることになります。
長期譲渡ですと、利益の20%が税金となります。
先日お伺いしたある経営者の方。
土地建物を売却して、それにかかる税金の問題で頭を悩ませていました。
理由は売却代金はすべて会社の借金の返済に充てたからだということです。
納税資金がないわけです。
そこで今後の会社経営に方針を確認すると、
もう会社はたたむつもりだそうです。
そうなれば実は所得税を納税しなくてもいい方法があります。
保証人として借金の弁済のために充てた売却代金には、
課税されない制度があるのです。
ほかにも法的整理により競売された場合なんかもそうです。
このように事情がある場合には特別な優遇措置がとられています。
責任感の強い方は、どんな事情でも必死に納税しようと頑張ります。
しかしこの国も鬼ではないのです。
(注:この法律は今の政権が作ったわけではありません)
きちんと国民の事情を考慮した制度を用意してくれています。
事情があって不動産を売却する場合には、
様々な税の優遇措置や特例があります。
困ったなと思ったら、しっかり頼りになる専門家に
事前に相談してみるべきでしょう。
その困った状況を、国民の事情を考慮した立派な法律が
取り除いてくれるかもしれませんからね。